ドルコスト平均法とは? リスクはあるの? どう使ったらいいの?

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今回は、外国株を積立て投資しようと調べると、必ずといっていいほど出てくる「ドルコスト平均法」についてです。

 

今更だけど知らなかった人は、知っておくだけでも役に立つ知識だと思いますが、これを神様のように信じてしまうと危険だったりします。

 

リスクも知った上で 使えたらいいですよね。

 

ドルコスト平均法とは?

このキーワードで検索すれば、たくさんの記事がでてきますから、ここでは簡単な紹介とします。

 

ドルコスト平均法とは、海外商品を積立投資をする際の積み立て方の1つです。

 

海外商品というと、株、投資信託、外貨などがあります。

これらの商品は、商品そのものの価格も日々変動しますが、私たちが買うとなると為替レートも影響します。この為替ルートも日々変動します。

 

例えば、1株1ドルの株があるとします。

1ドル100円の時に1万円分買うと、100株買うことができますが、

1ドル110円の時に1万円分買うと、90株しか買えません。

逆に、1ドル90円の時に1万円分買うと、111株も買えます。

 

このように、株価など商品そのものの価格の変動とは別に、この為替の変動によって、

毎月同じ額ずつ買おうとすると、購入できる数はバラバラになります。

 

また、毎月同じ数ずつ買おうとすると、購入額がバラバラになります。

先ほどの例で、毎月 100 株ずつ買おうとすると、1万円の時もあれば9,000円でよい時もあります。逆に、円の為替価値が下がり続けると、投資額がどんどん上がってしまいます。

 

でも、できるだけ得をする(損をしないためには)、

安い時はたくさん買って、高い時は少なく買うのがよい

ということはわかりますよね。

 

ドルコスト平均法は『毎月一定額を買うことで、平均購入コストを抑える』方法です。

 

例えば、毎月 1 万円円と決めて積立投資していくと、

・1ドル 90 円のときは、一株が安く買えるので、111株買えます。

・1ドル 110 円のときは、一株が高くなるので、90株しか買えません。

 

このように、シンプルに「一定額」と決めて投資することで、安いときには割安でたくさん買い、高い時は少なく買うという調整が自然にできてしまう、というのが、ドルコスト平均法の考え方です。

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ドルコスト平均法のメリットは、より効率的に資産を増やすことができる のと同時に、

価格変動のリスクを抑える という、リスクヘッジのメリットもあります。

 

デメリットは?

ここまでいいことばかりを書いてきましたが、ドルコスト平均法も万能ではありません。ここからはデメリットについてお伝えします。

 

価格が上がって下がるケース(山型)

 例えば、購入後に価格が上がって下がるケースです。

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1 株 100 円だとして、当初 10,000 円で 100 株購入しました。(時価価格 10,000 円)

 

次は価格が 18,000円に値上がりしたので、55 株しか買いませんでした。

この時、投資額は累計で 20,000円、持ち株数155株、時価価格 27,900 円になったので、2万円の投資をして 7,900 円を儲けたことになりますね。

 

ですがその後、12,000 円に値下げしました。1万円で買える数数 83 株を購入します。

この時、投資額は累計で 30,000円、持ち株数 238 株、時価価格 28,560 円となり、

投資せずに 1 万円ずつ積立ていれば 3 万円になっているところが、投資をしたことで 1,440 円を損してしまいます。

 

価格が下がったまま上がらないケース(低迷型)

 今度は、購入後に価格が下がったまま上がらず、低迷し続けるケースです。

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先ほどと同じく1 株 100 円だとします。

 

当初 10,000 円で 55 株購入しました。(時価価格 10,000 円)

 

次は価格が 10,000円に値下がりしたので、100 株買いました。

この時、投資額は累計で 20,000円、持ち株数155株、時価価格 15,500 円ですので、2万円の投資をして 4,500 円損したことになります。

 

その後も価格が変わらず、100 株買います。

この時、投資額は累計で 30,000円、持ち株数 255 株、時価価格 25,500 円となります。この価格が続く限り、4,500 円の損をしたままになってしまいます。

 

価格が下がり続けるケース

これは当然ですが、ドルコスト平均法でなくても損ですね。

 

使い道は?

ということで、ドルコスト平均法で成果を出せないケースをおさらいします。

・価格が下がり続ける(下り坂型)

・価格が上がって下がるケース(山型)

・価格が下がったまま上がらないケース(低迷型)

 

では、どんなケースで力を発揮するかというと、これ以外のケースになります。

・価格が上がり続けるケース(上り坂型)

・価格が下がって上がるケース(谷型)

 

というわけで、ドルコスト平均法の使い道としては、

長期的に緩やかにでも価格が上がっていく(であろう)商品に、長期積立て投資する

のがよいと思います。

 

短期で考えてしまうと、今上昇局面や今下降局面であっても、価格は必ず浮き沈みしますので、成果を出せない局面(先ほどの3ケース)がやってくる可能性があります。

2014 年のリーマンショック後は、1ドル70〜80円でしたね。

 

長期的にみて、有利なケース(先ほどの2ケース)の方が多く発生すれば、結果として利益を得ることができます。

 

要は、緩やかにでも価格が上がっていく(であろう)商品 を探して、それに長期投資するのです。

 

ドルコスト平均法で投資を楽しむ

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投資で資産を増やすのも大事だと思うけれど、日々も忙しいからできれば放ったらかしにしても安心な方法がいいな。という人に、ドルコスト平均法はピッタリだと思います。

 

また一方で、毎月コツコツとお金を貯めて、それを投資に充てている人で、毎月の価格が気になる人もいるのではないでしょうか。

 

そういう人は、値が下がったときに残念がるのではなく、「やった!安くなったからたくさん買える!」という気持ちになれますし、逆に値が上がったら「やった!値が上がったから資産が増えた!」と思えます。

 

いずれにしてもがんばった分が積み立てられて資産は増えていきますから、前向きに楽しめるのではないでしょうか。

 

まとめ

ドルコスト平均法がいいよ! とよく聞きますが、メリットもあればデメリットもあります。

デメリットをおさえた上で、長期積立をするならドルコスト平均法で、定額で購入していくのがよいと思います。

 

私にとっての最大のメリットは、価格変動に一喜一憂しなくて済む、ということです。10年20年もかけるのですから、途中で一喜一憂してては身が持ちません。

 

 

では、今回はこのへんで。