巷で紹介されている卵の殻の活用術の中で、『殻は漂白剤として使える』というのが本当かどうか、実験してみました。
卵の殻はかさばる上に、割れ目が鋭利な刃物みたいにゴミ袋を切り裂くやっかいもの。まるで、かつてのバナナの皮のように、面倒な存在です。
今ではバナナの皮を捨てることはなくなりましたけどね。
日々とめどなく出る卵の殻ゴミも、余すことなく使い倒せないのだろうか?
よしまるの頭の片隅に常に居座っているテーマなんです。
調べると、『殻でふきんを漂白できる』という記事をよく目にするので、今回はこの真偽のほどを確かめてみました。
ネットの情報を鵜呑みにすると危険
どうしてわざわざ確かめたか?というと、先日こんなやり取りがありまして。
よしまるが卵の殻の活用法を調べると、山ほど出てきました。肥料、茶渋取り、漂白、化粧水作り…。いやぁ~殻ってすごいわ…
たまたま化学エキスパートMさんに話したところ、イエローカードを出されました。ネット情報には、自分で確かめずに書かれた受け売りの記事がたくさんあるから、しっかり自分で確かめて判断しないと危険な目に遭うぞー!と。
具体例も色々と聞かされて、改めて自分で確かめねば!と思ったのです。
Mさんの見解は、卵殻の炭酸カルシウムは熱湯で分解され辛いから、アルカリ性の漂白剤としては使えないだろう、というものでした。
一方で、私が見たexcite!のブログ記事には、実際に卵殻を入れて煮沸したお湯で布巾が漂白されるか実験して、効果あり、とか紹介されていて。。
卵の殻の主な成分である炭酸カルシウムを加熱すると、酸化カルシウムと二酸化炭素に分かれるという。そして、酸化カルシウムが二酸化炭素と反応することでお湯がアルカリ性になり、強い洗浄効果が発揮されるそうだ。
ニコニコ動画で見る→bit.ly/1TB3C4U
Mさんの言葉を聞いた後なので、よしまるは疑心暗鬼になりました。これ、単にお湯で煮沸したから汚れが落ちたんじゃなかろうか?
同じ内容の記事はたくさんあって、実験したわけでもなく、できる、できる、と紹介されていました。中には、できない、と紹介されてもいました。一体どっちなんだろう?
みんな随分無責任だな。
卵の殻は漂白剤になるのか?
ということで実験ですよ。
早速、リトマス試験紙を調達(ph測定器か迷いましたが敢えて採用しません)
少量の水に卵3個分の殻を潰し入れて、3分間煮沸しました。
そのお湯をph測定した結果がこちら。
左が水道水:ph7
右が卵殻水:ph9
アルカリ水になった!(色が変わってテンション上がるよしまる)
勢いづいて、重曹を水で溶いた重曹水も計ってみました。
重曹水:ph10 おおお~っ、緑が濃い~~~!
あれ、待てよ?
水道水ph7、卵殻水ph9、重曹水ph10
確か、重曹水って漂白剤としてアルカリが弱すぎて使えないんじゃなかったっけ?
漂白剤のキッチンハイターを調べてみると、ph11.0~12.0でした。
なんと、卵殻水のph9 は 石鹸レベル。。
結果、漂白剤になり得るか?
結果はNG。
アルカリ水は作れても石鹸レベルとは、弱アルカリでした、トホホ。
市販漂白剤の100~1000分の1程度のアルカリ度では機能しません。
何事も試してみるもんだ、と思ったよしまるでした。