週刊現代2020年9月5日号に、こんな記事を見つけました。
‟日本の「温水便座」がアメリカで爆売れ中‟
なんと! コロナの影響でアメリカ全土で日本の温水便座が爆売れしているのだそう。
TOTOの今期1~3月の売り上げは、前年同期比の2.24倍だそうです。
マスクや消毒液が爆売れするのは容易に想像できますが、温水便座とは!
どうしてこんなことになったかというと、
世界的にマスクが不足
→世界的に紙が不足
→世界的にトイレットペーパーが不足
→トイレットペーパーを節約できるトイレはないか?
→そうだ、シャワートイレがあるじゃないかっ!
という思考のようです。まさに、風が吹いて桶屋が儲かる、というやつです。
欧米で温水便座が広まらなかった理由
驚きなのは、日本の家庭では一般的に普及している温水便座ですが、アメリカでの温水便座の普及率が10%未満だそうです。それがこのコロナ禍で一気に普及が加速したようですが、どうしてこんなに普及していないのかというと、調べてみると納得の理由がありました。
①住宅を新築しない
欧米は日本と違って地震が少ない土地柄か、重厚な建物を何世紀にも渡って修繕しながら使い続けるのが一般的です。特にヨーロッパは伝統や景観を重視する傾向にあります。
古い住宅に新たに電源工事をするのはお金がかかりますし、温水便座がなくても用は足せますから、必要とまではいかないのでしょう。
②トイレとバスが一体
トイレとバスが別々の日本では問題ないのですが、ヨーロッパではトイレとバスが一体の場合が多いので、電源コンセントがあっても水がつかないよう高い場所にあります。物理的に難しいんですね。
とはいえ、コロナのお陰というべきか、改めて日本の温水便座の良さが見直されたのはうれしいことです。
コロナで桶屋が儲かる現象はもっとありそう
今回は温水便座について書きましたが、日本人がトイレに滞在する時間はけっこう長いですから、その場所がより快適であるのに越したことはありません。
温水便座以外にも、調べてみると、意外なところで桶屋的なブームがあるようです。
例えば、美容整形。
在宅勤務が増えたことで、施術後の回復までの期間を自宅で会社で見られずに自宅で過ごせるということで、人気になっているそうです。かくいう私も、これを機に忌まわしいシミを取りたいと思っていたところです。
あと桶屋の逆ですが、薬局の店員さんからこの冬は風邪薬が殆ど売れないと聞きました。コロナと疑われるような咳をすると、電車の中でかなり悪者扱いされた時期がありましたよね。そもそも外出しないし、してもマスク徹底だし、少しでも風邪ひいたら悪者になっちゃうからみんな神経質になりますからね。
あと、気づくところでは、ホットケーキの粉が売り切れていました。
自宅で親子が手軽に作れるケーキを、となったのだと思います。
自宅に長時間いるという点では、家庭菜園も一時期人気で、ホームセンターの苗が売り切れ続出してましたね。同じ理由で、書店の本もよく売れたみたいです。あと、目下投資ブームですね。先行き不透明な時代に不安を感じた人はたくさんいると思います。
これからどんな桶屋が出てくるか想像してみるのも楽しいかもしれません。ダイヤの原石のようにキラリと光るビジネスチャンスが転がっているかもです!