大好きな人達

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共同菜園の畑仕事。週1回の集まりは、私にとって大切な大切な時間。

平均80歳を軽く超える方々との時間は、私の日常とまるで違っていて…。

 

それぞれの空気、言葉の掛け合い、何もかも超越していて、やさしくて、そこにいるみんなに心地いい。私がこの先歳を重ねても、この域に辿り着けないだろうと思う。

偶然の出会いから貰った宝物です。

 

今日は、Mさんが持ってきてくれたジャガイモの種芋を植えました。写真の袋が2つ、84歳でパーキンソン病のMさんがここまで運ぶのにどれだけ苦労したか… 多分みんな、買いすぎ~!と思いながらも、感謝して、できる限り残さないよう植えました。 

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場所が足りないので、ほうれん草を収穫しました。

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ついでに、ミニにんじんも収穫しました。普通のにんじん並みに大きなのから、ヒョロヒョロのものまで、色々です(笑

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いつものように分けて持ち帰ります。

来れなかった人や、いつも菜園に援助して下さる方にも等分に配ります。

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ここの人達はみな、自分が働いたから人より多く取ろうという気持ちは全然なくて、みんなが幸せになればって思っているので、自分の分が少なくなることもしばしばです。

美しい人達 。。。

 

私が持ち帰ったのはこちら。イキイキして、生でも甘いです!

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いろんな人がいるけれど、

この菜園は、有志の老人が集って、苦労してここまで育ててきた場所。

肥料や土を自分達で買って運んで耕して、毎日水やりして育てておられます。

 

ところが町にはいろんな人がいて、「町内会費を使って自分達だけ楽しんでよくない」とか「税金を使っていい思いしている」など、いわれのない事を言います。後から参加した私ですが、ここの人が悪く言われるのは悔しい。

 

でも、当の本人達はそれを知っていながら何も言いません。そして通りがかった人に「いつでも来て」と声をかけ、「持って行って」と一番出来のいい収穫物を渡す…。

 

中にはお礼も言わず、当然の権利のように、少ない収穫の多くを持ち帰る老人も一人や二人ではありません。先日も、Nおばあちゃんが愛情込めて育てたお気に入りの菊を、鋏でバサバサ切って持ち帰った人達がいました。

 

腹が立って何か言ってやりたくなりますが、おばあちゃんたちが何も言わないので私も言いません。

 

Nさんは「あらまぁ、みんなにキレイな菊でいい正月を迎えてもらいたかったのにねぇ。自分の分を早く切っておいで」と言いました。

 

中には、ただ話に来る方、たまに来て肉体労働をしてくれるおじいちゃんもいて。きっとこの雰囲気が心地良くて来るんだろうな、私もその一人だもの。

 

ただみんなで楽しくねっていうおばあちゃん達のやさしさが、少しずつ染み出して、心を溶かされていく感じ。

 

忘れないでいたい、大切にしたい感覚です。

 

いつまでもずっと

一仕事終えた後は、お茶とお菓子でいつもの雑談タイムです。

「この間救急車のサイレン、あそこの〇〇さんやった。たまたま通りかかってなぁ」「あのサイレンそうやったん、どうしはったんかねぇ?」「苦しかったろうね」「一人暮らしなのによう救急車呼べたね」「あたしらも救急車呼ぶ力だけは残しとかんとあかんね」「ほんまやねぇ~」

 

「私、救急車に乗せられる〇〇さんに『行ってらっしゃい~』って声かけたん。そしたら救急隊員に『ジャマです、声かけんで下さい!』って怒られてなぁ。でも待っとるよって言いたかってん。そうでも言わな〇〇さん寂しいやんか、一人やもん。待ってる人がいたら、帰ろうって元気出るかもしれんやんか、ねぇ」

 

その光景が目に浮かぶようです。この辺りも80歳を超える高齢者がたくさんいて、自然の摂理とはいえ、少しずつ減っているそうです。

 

「来年生きてたら、満開の花畑がみれるかな」と笑う姿に、お願いだから長生きしてほしいと思うよしまるです。