みなさま、明けましておめでとうございます。
我が家は今年も、手作りのささやかなおせちで正月を迎えました。飾り切りなどせず、見た目大雑把だけどまぁよし。美味しければよーし!娘が詰めてくれました。
左のお重… 筑前煮、くわい、金柑の甘露煮、数の子
中のお重… 紅白なます、ブリの幽庵焼、栗きんとん、なまこ
右のお重… 黒豆、伊達巻、あんぽ柿、酢れんこん、くるみ田作り
令和4年も全て手作りです。そうすれば好みの味にできるからね!
今年のおせちのテーマは脱・砂糖!
基本はみりんで代用、粉末を使う場合はてんさい糖や羅漢果に置き替えました。黒豆はチャレンジでワイン煮にして、風味で甘さを抑えてと。金柑の甘露煮は水をりんごジュースに変えて、その分砂糖を減らしました。
もう健康に気遣う年ですからね。(前日にドリトスを袋喰いしたのは誰じゃ!)
金柑はベランダで育ったもので、毎年お正月の一品になってくれます。今年は蝶のせいで実りが少なかったけど、有難くいただきました。
大晦日に紅白を観ながら作っていると、夫と息子が「おせちなんて古い慣習だよ、正月も店は開いてるから、食事に困らないし必要ないじゃん」って言いました。でも正月の朝、並んだお節料理を見て、「やっぱり正月って感じがしていいなぁ」と言い、あっという間にお重が空っぽになりました。作った甲斐がありましたよ(笑)!
昨年のおせちはこちら。そこで好みのカスタムレシピをいくつか紹介しています。
おせち料理の良さって?
よしまるも若い頃は、夫や息子と同じ事を言っていた気がしますが、子供ができてからは「これは古き良き慣習だな」って思うようになりました。
毎年変わらずやってくる正月に、集まる顔ぶれ。集まる理由はただ「正月だから」。お節を食べる理由も「正月だから」。って、理由になってないじゃん!…これぞ慣習(笑)。でも、理由なく集まれるのも、なんかいいじゃない?
無宗教だけどクリスマスにケーキや丸鶏を焼くように、バレンタインにチョコを食べるように、その時にそれを食べて、親しい人と楽しんで、季節や過去を感じられる。おかげで、1年にメリハリがあるのもいいじゃない?
こういう行事ものって、始まりは商売上の戦略かもしれないけど、それが今では日本中、世界中の文化になって、その大きな渦の中に自分もいたりして、なんか面白くない?
コロナ…AI…世の中がすごいスピードで変わる中で、この "当たり前" はいつまで続くのだろう?そう思うと、今年は殊更、有難いなって思いました。
飽食の今と違って、日々の食糧に事欠き、生きる事が大変だった時代に、1年の節目にお節を用意し、無事にやってこれたことに感謝し、翌年の安寧を祈願できることが、どれほどすごいことだったろう。この感覚をずっと持っていたいものです。
おせちを作ること
引用:1938(昭和13)年に撮影されたおせち料理の講習会の様子
日々の料理では使わないおせち食材を買いながら、作りながら、そんな知りもしない昔の情景に、ふと思い馳せる瞬間があります。
一人しみじみ感傷にひたる、センチよしまる…(-_-;)
引用:大正時代のお重詰め。1918年「婦人之友」に掲載=自由学園資料室所蔵
今の時代、文明の利器を使いまくれば、お節作りはそれほど大変じゃありません。そんなささやかな ”作る” でも、おせちだといつもと違います。食べる側だった時には味わえなかった何か があって、それは食べるだけよりずっと貴重な感覚なのです。
よしまるは総入れ歯になるまで続けたいと思います。
今年もカスタムレシピを紹介!
昨年のおせち記事では 田作り、金柑の甘露煮 のレシピを紹介しましたが、今年もいくつか紹介します。
くわいは、薄味で出汁で味つけ
くわいは、サクサクとホクホクが両立する、独特な食感と苦み、それを味わいたいので、味付けは基本出汁で、薄味に仕上げます。
前日に、昆布の出汁を仕込んでおきます。
くわいはなるべく薄く皮を剥いて、芽の部分を少し残して頭をチョッキン!
鍋にくわいと調味料を入れたら、内蓋とさらに蓋をして、弱火で15分程煮たらできあがり。汁が全体に被らないので、ちょくちょく汁をかけて照りを出しましょう。
(写真撮り忘れた!)
栗きんとんは、材料2つで超簡単!
続いては、栗きんとん。ズボラーよしまるは材料たった2つ。
芋を1cm厚の輪切りにして、皮の内側の黄色い線の中まで厚く剥きます。芋の量は200~300gになっちゃいます。
余った皮はかりんとうに変身。これが紅白歌合戦のつまみになります。バターとワインとはちみつで風味づけして、この材料で美味しくならないわけがなーい!
一瞬で胃袋に消えた。。
鍋に芋と、芋が被る位の水を入れて茹でます。芋に火が通ると、ひび割れができてきて、その過程で水も飛んでいくので、焦がさないようにね!
芋が柔らかくなったら熱いうちにミキサーに入れます。栗の甘露煮のシロップも全量ミキサーに入れてガガ―っと混ぜます。シロップでツヤが出ます。
お重に詰めたところ、写真右上。
芋を器に出して、栗を入れて、ヘラで混ぜたらできあがり。少し緩いなぁと思う位で大丈夫。冷蔵庫で冷やすといい感じの固さになるから。それでも緩すぎる場合は鍋に戻して火にかけ、水分を飛ばせばOK!焦げないようにずっと混ぜ続けますが、沸騰すると熱いのが飛んでくるので、弱火で辛抱強く練りましょう。
筑前煮のワンポイント
最後に、筑前煮をより美味しくするためのワンポイントを紹介します。一般的には、お鍋に材料を入れて煮込むと思いますが、そこにフライパンの一手間を入れます。
① 鶏肉を炒める
鍋で直接炒める人もいますが、外側にまんべんなく火を通して、旨味を閉じ込めるために、ここはフライパンを使でしっかり炒めます。
全体的にこんがりしたら、鍋に移します。
② 鶏の油で野菜を炒める
フライパンに残った鶏の油を使って、野菜を炒めます。炒めると野菜がぐーんと甘くなるし、鶏の油でコクもでて、煮崩れしにくくなって一石三鳥!
見た目はこんな感じですが味はグーです。是非お試しあれ!
本年もどうぞよろしくお願いします。