先日、ある投資セミナーを受けました。
中身が非常に勉強になったので、そのいくつかを紹介したいと思います。
これまでの日本の20年を振り返ってわかること
セミナーの中で、これまでの国民は政府の罠にはまってしまった「茹でガエル」だと言ってました。
茹でガエルって知ってます?
カエルって、熱湯に入れると熱くて飛び出すそうですが、水からじわじわ温度を上げていくと、熱さに気付かず、命の危機も感じないまま茹だって死んでしまうらしいです。このことが比喩で使われています。
では、過去 20 年間にどんな風に茹でられていったかというと、
・ゼロ金利 1998 年(銀行の預金利息が 2 %以上あったのがほぼなくなった)
・年休の支給開始日が 60 から 65 歳に引き上げられた
・厚生年金保険料、国民保険料が大幅に上昇した(2004 年~2017年)
・消費税が段階的に上がっていった(3-5-8-10%)
こうしてじわじわと、負担が大きくなっていったそうです。
ちなみに、厚生年金や国民保険の上昇率は、インフレで貨幣価値が上がる以上のペースだそうです。負担額は収入に対するパーセンテージで算定されるので、額的な上昇も相当だったろうと思います。
経済成長が完全に止まった
一方で、GDP 成長は 1994 年をピークに完全に止まってしまい、がんばっても横ばい。その間、アメリカは断トツの成長率、ドイツやフランスなどの成熟国でも微成長しているのに、日本だけが成長していないそうです。
世界の時価総額ランキングも下落
世界の時価総額ランキングは、
1990 年では、世界 2 位、トップ 15 社が日本企業で席巻されていたのに、
2018 年になると、世界 3 位( 2 位は中国)、トップ 30 社に日本企業はなく、多くがアメリカ企業だそうです。近々この 3 位の地位も抜かれると言われています。
所得も大幅に減少
所得は年々減少しているのを肌で感じますが、それを 20 年というスパンで振り返ってみると、
1989 年 平均 740 万円から、現在は 492 万円と、ものすごい減りです。
今は当時より物価も上がっていることを考えると、そりゃぁ生活が苦しくなるのも頷けます。
貯蓄率もガタ落ち
それを反映するかのように、貯蓄率もガタ落ちしてます。
1995 年に 11.2 %だったのが、2017 年には 2.5 %になってしまいました。
パーセンテージだけでも 1/5 程度とすごい差がありますけど、これを実際の金額にすると、ものすごい差になっています。
例えば、1995 年時点で平均年収が 700 万円だった頃は、その 11.2 %の 78.4 万円が毎年貯金されていたと考えられます。
ところが 2017 年頃は平均年収も 500 万円程度になっていますから、その 2.5 %はたtたの 12.5 万円しか貯金できてないんです。これ、当時の 1/6 以下です。
年間たったこれだけの貯金で、子供の学費や老後の生活費をどうやって賄っていくというのでしょう? これでは、今の仕事が辛くて辞めたいと思っても、当座を食べつなぐ蓄えもないのでは、転職なんて怖くてなかなかできませんよね。
この状況を打破しようとした人に襲いかかった悲劇
私が資産運用なんてするお金もなく、資産運用なんて言葉も知らなかった頃、この状況に危険を感じて、何か始めないと、と資産運用をはじめた人たちがいたそうです。
ですが、行動をした人たちの多くは、余計にお金を失う結果になったそうです。
というのは、(成長の止まった日本の)国内銘柄が取り扱い商品のメインだったので、利益を出すことそのものが難しかった上に、当時、証券会社がかなり高額な信託報酬を設定したため、毎年の信託報酬の支払いで、増やすために始めた資産が、逆にどんどん減ってしまったそうです。
ちなみに、当時の米国の信託報酬は、0.3 %程度( 1% にも満たない…)
一方で、日本の信託報酬は、1.5 % 以上です。
100 万円で投資信託を買っても価値が上がらず、その年の終わりには 1.5 万円を証券会社に取られていくという、負のスパイラル。
向かい風に次ぐ向かい風、というわけです。
海の向こうの米国では、多くの人が資産運用で蓄えを増やしていたのに、私達は収入が減っていく中で、わずかな蓄えすら税金と証券会社に搾取されていたんですね。
過去 20 年というスパンでみたことがなかったので衝撃でしたし、なるほど茹でガエルだと、説得力がありましたね。
まとめ
これまでの20年間、日本に住む多くの人が、給料と資産を減らし続けてきました。
ゼロ金利、年金が減額、消費税増税、、、
その中で、経済成長は完全にストップ、、、
所得も大幅に減少、、、
この状況を少なからず憂える人々が、何かしなければと行動を起こしましたが、結局金融機関の搾取に遭い、資産を減らしました。
では、何もしないのが最善策でしょうか?
そうではないと思います。なぜなら状況は一つも改善されていませんから、がんばって稼いだ給料も、倹約した作った資産も、減り続ける状況に変わりがないからです。
その中で私達はにできることは何でしょうか?
次回は、今後 20 年の日本について学んだことをお伝えします。