共同菜園のおじいちゃんから、妻の使わなくなった鞄を貰ってほしいと言われました。
エ~!?
家のカバンを断捨離した矢先に、ヨソのお宅の不要なカバンがやってくるとは… なんという輪廻💦
でも断れませんでした。
おじいちゃんが愛する妻に、毎年プレゼントしてきたもので、思い入れも、思い出もあって、捨てられなかったんだって。その数30個以上。愛だ~❤
どれも本革で、数万円以上した品だけど、リサイクルショップで二束三文の値しかつかなかったそうです。そりゃそうかも、〇十年前のデザインだもの。
「ワシ、がっかりしてなぁー。かといってワシには捨てられんで。もし使えなかったら捨ててくれていいから、貰ってくれんか?」
そんなわけで、お宅訪問して4つ頂きました。本当は1つ選んだのですが、これもこれもと積まれて、なんとか4つで勘弁してもらいました(笑)。
「いやぁ、ワシも断捨離しようと一念発起してな。助かったよ~」
おじいちゃん、それがウチに来たんだって(笑)!
写真撮り忘れたけど、こんな感じの黒いカバンが、断捨離で空いた棚のスペースに、代わりに居座ってしまいました。
思い切って分解してみた
しかし困った、使うあてがない。。
最近、革のカバンって使わないんだよね。重いし、持ち手も固いし。おばさんは軽いに限ります。おしゃれとか二の次なんス、機能重視なんス。なんならスーパーの袋でいいんス、よしまるは。
途方に暮れながら、ふと思いました。
革は使えるかも?
思い切って、解体してみることにしました。
捨てるより、罪悪感が圧倒的に少なくて済みます(笑)!
解体してみえたもの
すごい。。
こんな作りになってたなんて。
そこそこの大きさの革が取れればよかったのに、調子に乗って、細かなパーツまで解体してしまい、このとおりファスナーまで丸裸(笑)!
地味な作業の中に、感動がありました。
表向きは、ただの革を縫い合わせた作品。でも内側は、皮以外の素材が何層にもなってて、至る所に工夫が詰まっていました。
その分、解体は超メンド―だけど(笑)。ここはどうなってるんだろう?って考えたり、発見するのが楽しくて、しばし夢中になって。
強度を増す工夫も色々。引っ張って裂けそうな取手の付け根、重さで伸びたり破れそうな底部分、糸が擦り切れそうな箇所、それぞれ違う素材と方法で補強されて、それでいて、重く厚くならない工夫がされていました。
ポケットは、柔らかい素材やクッション素材を使って、手を出し入れしやすくしていたり、素材同士をくっつけるのに、接着剤と糸の使い分けもされていました。
こりゃすごいわ。。
表面的にはただのカバン。中を覗くとそこは、
長年培われた、職人の知恵と技の世界
ロマンチックじゃないですかぁ~!
解体して初めて知れて、よかったです。
使い捨ての対極をいく
どのパーツも、無駄を削ぎまくって、必要な量・形にカットされています。
いや待って、無駄って何だろう?
何を無駄と捉えるか次第で、やることが180度違うよね?
徹底的にコストカットするなら、パーツを細かく裁断する工程はムダだし、補強だって、やってもやらなくても、見た目わからないから、やり損ともいえます。
使い捨てが主流の今の世の中、
安く大量に作って、飽きたら捨てて、次を買う。安いからまた買える。みんなが買える。そういう商品で溢れています。どこかの断捨離カリスマも、1年以上服を持つなって提唱してたし。
比べて、昔の革カバンって、
使い捨ての対極。いかに長く使うか?
を突き詰めてる。そのためなら、見えない部分も妥協しない。
何に拘るかで、できあがる形が全然ちがうよね。
何が環境にやさしいのか?
革は丈夫だから、手入れをして何十年も使えます。だから昔の職人さんは、長く使えるように作ったんだね。
最近は、動物愛護の点で敬遠されがちだけど、そうなると何が環境にやさしいのかな?
地球に大きな穴をあけて、石油を掘りまくって、ナイロンを作る
森林を伐採して、土壌を農薬と化学肥料漬けにして、綿を育てる
そこで生きていた虫は、それを食べてた動物は、今どうしているんだろう?
目に見える大きい動物だけが、守る対象じゃない気がするし、環境にいいとされてることって、本当にいいのかな?…よしまるは知らないことだらけ!
最近の革製品は、食用牛からとるらしいけど、それも全てなのか知りようもないし。
でも、人が生きていくには、どうしたって、なにかの命を犠牲にしなくちゃいけないのなら、大事に使わせてもらう、その気持ちは持っていたいな。
貰った革のカバンを、よしまるなりにリメイクして使おうって思いました。
さぁて、どんなものに生まれ変わるかな? 乞うご期待!