【実走レビュー】 カステリの冬ジャージが超優秀!(Castelli Alpha Ros2)

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初めての冬ライドにと買った5℃耐サイクルジャージ1号は、ベビーピンクとスポコンぽくないデザインが気に入ったのですが、実際に走ると寒くて風邪をひきかけました。

これじゃ走れないょ、

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結局、冬ジャージは、防寒性より透湿性の方が大事だったのです。

 

自転車に乗れば大量の汗をかきます。それが外に放出されないと、ジャージ内で水分がキンキンに冷えて、冷えピタ君のように体を冷やすんだよね。

 

汗をかかないライドならこれでいいのでしょうが、よしまるが汗かきさんなので、これではダメなのです💦

 

WAKAYAMA800の護摩壇山ポイントが控える中、急いで対策を模索しました。

はじめは、ひだまりチョモランマの線を考えましたが、上に重ねるゴアテックス製の防寒ジャケットが、なかなか自転車に合ったものが見つからず…。結局流れで、高額なゴアテックスのサイクルジャージを買うことに。

 

それが今回レビューする、カステリの ALPHA RoS2

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師匠が10年近く着て太鼓判押してるやつ。師匠のは何世代か前のものですが、まったく蒸れないそうな。

 

ちなみに国内では定価48,000円。ヒョー、やっぱイイものは高いんだ…

でも10年もつなら、長い目で見ればコスパむちゃくちゃ良くない?

と、取扱店のセールに行きましたが、男性用が38,000円になっても、女性用は値下げなし。需要が少ないからセールしないんだって (-_-;)

 

あぁ、よしまる苦渋の決断…

と言いたいところですが、実は、海外某サイトのセールで2万円になってるではないですかっ。色は一択? もうまんたいー!とポチった次第です。

 

それがですね、実際に走るとちょっと感動ものでした。

よく見ると、細部まで凄くこだわって作られていて…メーカーさんの心意気を感じる一品。よしまるはそういうの好きです。作り手の想いまで運ばれてくるような…。その辺りをお伝えしたいです。

 

別に新作って訳じゃないんですけどね、真冬も安心して走れるようになったので、感謝も込めてです。

 

と言っている今、季節は春 なのであります。。(-_-;)

(先日まで確定申告のせいでブログ全然書けなかった…)

 

まずは着心地はどう?

前面と背面はこんな感じ。

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そして驚いたのが中の色。ド派手!でも着てみるとそんなに違和感ない。

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ウエアの構造は後述するとして、手に持った瞬間、軽いって思いました。

 

着てみると、身長155cmSサイズで着丈は丁度いいです。直立状態でも絞めつけ感はなくて着心地いいです。裾がお尻にかかるので、少し長いかもしれませんが、XSだと逆に短いのでこれでベストかと。

 

追記:お尻にかかるのは、雨天や泥はねから守るためで、その丈で正しいそうです。

 

袖は長いです。よしまるは腕が長いので、身丈で合わせると袖丈が足らないことが多いのですが、このウエアは袖が指先近くまであります。ピンクの方は袖が短くて、手首が出ると寒かったので、短いよりはいいやって思いました。

 

手足を動かしたり、腰をひねってみましたが、とても動きやすいです。

 

走ってみてどう?

実際に走って使えなければ意味がないので早速検証です。-5℃~10℃対応らしいけど、よしまるは末端冷え症だから辛口よー。

 

まだ冬の寒さが残る3月のはじめ、くろんど池ライドで試しました。

 

ちなみに、それまで来ていたジャージはピンクのこちら。

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あられ舞う京都ライド、雪の残る金剛山ライド、雪がちらつく大正池ライドで使いましたが、いずれも大量の汗でジャージはビッショリ。

 

走って体が温かい内はよいですが、休憩で止まった途端に寒くてブルブル。昼食で入ったお店は暖房が効いているのに、冷えピタジャージはものともせずよしまるを冷やし、歯はガチガチ(大袈裟じゃないよ)。おかげで風邪をひく寸前。

 

で、ROS2どうだったの?

走っている時はさすがに汗をかきますが、水休憩で止まったときに背中に手を入れると、ピンクのビッショリ感が全然ないです。湿ってるかなって位で驚きました。

汗が、汗が放出されてる…

 

さらに驚いたのがその後。

自転車を降りて暫くすると、おぉ、完全に乾いています。ジャージの内側はサラサラ!どこ行った、私の汗? これは感動ものでした。

 

全然寒くない!!

やはり、冬ウエアは、防寒性より透湿性が大事なんだ。

ジャージ1枚でもこんなに違うなんて。

 

よしまるが走るのは、専ら自然の中。そういう環境では、装備がとても大事だってことを、熊野はじめ色んな場所で思い知ったよしまるには、2万円台でこの機能が手に入ったのは、安い買い物に思えました。

 

調べてみると、ヨーロッパのプロチームに着てもらい、ハードな環境でテストを繰り返して作られていました。こうした営みがコストに乗っているのなら、高くてもしゃぁないという気持ちなりました。実際、風邪をひかずに済みましたしね。

 

細部までこだわってるぅ~

続いて、お裁縫はそこそこ得意なよしまるが、細部の作りをチェ~ック!

 

まず素材は、現時点で最高のものだと思います。

外地は、ゴアテックスインフィニティという、ゴアテックスのゴワゴワ感がない素材で、伸縮性があって動きやすいです。何より蒸れない。撥水性も、よしまるの滴る汗をバッチリ弾いて申し分なし。雨天もこれ1枚でいいというのにも納得です。

 

雨天で水が入り込む可能性の高い、縫い目部分はシーリングされており、これが反射板の役割にもなっています。

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内側には、オレンジの防寒ベストが縫い付けられています。この素材は温かいのは勿論、水分を保持せず外側に出すようです。ベストになっているので、脇部分が蒸れません。これは冷気が直撃する前身頃だけで、後ろ身頃はネット生地になっていて、更に汗が放出される作りです。これ縫製するの大変だなぁ。。

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同じ仕様で、袖にもオレンジ地が縫い付けられていました。写真は裏返した状態です。見ての通り、冷気が直撃する前面だけでなく、風の通り道を考えて、背面でも冷える箇所にはオレンジ地がついています。むちゃくちゃこだわってる。。

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先日、和歌山の山間部を走った時は、最高気温20℃の陽気でしたが、前のチャックを開けて調節することで、快適に走れました。対応気温の幅も広いんだ。

 

一般的な冬ジャージの例として、ピンクジャージはこんな感じ。内側の生地は全て同じフリースっぽい素材が使われていました。お店のは殆どがこのタイプでした。

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続いては袖口。2重になっていて、冷気が完全にシャットアウトされました。ピンクジャージは下り坂でたまに冷気が入ってきましたが、これは全然寒くなかったです。しかも、擦れやすい下側は立体裁断になっていて…長持ちしそう。心憎い気配り!

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サイクルジャージにデフォルトの後ろポケットの他に、右サイドにもポケットがありました。開けるとネット地の通気口としても機能します。

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後ろポケットは、ワンポイント的に反射板がついています。あと、見ての通りマチがあるのが特徴です。通気性の良いジャージだと、逆にポケットの中のものが濡れる弊害がありますが、そこに空間を設けることで改善していると思われます。

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追記:このワンポイントにも意味がありました。これ、水抜き穴だそうです。さらに、穴を反射板にもなる布で補強しているというこだわりよう。

 

前面と背面で裾に使われている生地の幅が違います。走っている時は前傾姿勢なので、お腹周りの生地がもたつかないよう、裾は薄手の生地が幅広く(しかもカーブして体に合うように)なっていました。ここまでこだわる?

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しかも、その部分はゴアテックスを使わずに、更にもたつき感をなくしています。パンツと重なる部分だから、これでOKってわけですね!

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続いて首元。チャックの裏に防風マチが付いている、そこまではいいとして、それが首に刺さらないよう斜めにカットされていました。これ結構気になるんだよね。更に、斜めにカットされた箇所は防風性能が落ちないよう、高さを変えてありました。カステリさん恐るべし。

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ちなみに、一般的なのはこんな感じ。防風マチがないものが多い。

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首の後ろも工夫されていました。襟が2重になっています。頭部から滴る汗を内襟が受けて、そのまま外に放出、ジャージ内に落ちないようになっています。それが首後ろの日焼け対策にもなっているから、女性にはうれしいところです。

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背中には通風孔あり。物理的に汗を逃がす構造。その下は2カ所で幅を詰めてあって、腰回りのごわつき感を軽減してありました。どんだけ~

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当然、前身頃も立体裁断💦

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想像するに、プロチームの人達からの「ここをこうして欲しい」という細かな要望を全部叶えたら、こんなことになったんじゃぁなかろうか。。ホンマに職人泣かせ。

 

そのおかげで、安心して冬のライドができるんだなー。

真冬でも、モンベルのジオラインとこのカステリのジャージの2枚重ねでしのげるのは、着ぶくれしないから動きやすいし、軽いし、とても有難いです。

 

メーカーサイトでも、ここまで細部の紹介はしていませんが、カステリさんへの感謝を込めて、今日はかなり長く書いてしまいました。

ありがとう!