今年の春、我が家のベランダ仲間に金時草(きんじそう)が加わりました。葉裏が紫色で、栄養価の高い加賀野菜で、1パック3~400円で売られている高級野菜です。
とても育てやすくて、よしまるのおススメ野菜にもランクインしました。
■ 金時草の基本データ
熱帯アジア原産、キク科の多年草。江戸時代に中国から渡来し、熊本県水前寺町で栽培されたため「水前寺菜」の和名あり。これが石川県金沢市に伝わり加賀野菜となる。沖縄県では「ハンダマ」と呼ばれる。
春には小さい苗(左)でしたが、水やりだけで放置してしまい、気づけば夏を過ぎてこんなに大きくなっていました。広がりすぎて植木鉢が小さく見えます。
一度で2度美味しい!
金時草の食べ方でおススメは「おひたし」です。なんとこの「おひたし」を作る過程で、もう一品美味しい副産物ができるので、2度楽しめます!
おススメの食べ方1 おひたし
今回収穫した金時草です。今年はあと1、2回は食べれそうです。
写真で 150g あります。
葉裏が紫色。アントシアニンたっぷりです。
夏を越えた株なので、茎は固そうだから葉だけ収穫し、水でさっと洗います。
小鍋にお水を500cc程入れて沸騰させ、金時草を数回に分けて各3分間茹でて、水にさらします。(茹で汁は後で使うので捨てません!)
葉裏の紫色がなくなりましたが心配ありません。紫蘇ジュースを作るときと同じです。
残った茹で汁の方は少し青紫色です。
何度も言いますが、茹で汁は捨てちゃダメですからね~!
金時草は、茹でるとぬめりが出ます。ネバネバ野菜に共通して栄養価が高く、カロテン、ビタミンAC、カルシウム、カリウム、鉄分が豊富です。
茹でた葉をよく絞って、刻んで、通常は「めんつゆ」や「醤油+かつお節」で味付けして出来上がりです。今回はキムチとゴマ油少々を混ぜました。
美味しくて、あっという間に完食しました。
おススメの食べ方 その2 ゼリー
続いて、先ほどの青紫色の茹で汁でもう一品。
熱々の茹で汁 300cc に、粉ゼラチン 10g を混ぜ溶かし、砂糖大2+1/2、最後にレモン汁でいい感じに味を調えると、キレイなピンク色に変わっていきます。
おおおー、ピンクに染まるこの瞬間が、とてもキレイです。
出来上がったゼリーです。キレイな濃いピンクになりました。
育て方は簡単、ずぼらー向け野菜
育て方は簡単で、というより何もしませんでした。
買ってきた苗を少し大きめのプランターに移した後は、水やり放置。虫もつかずすくすく育ちました。拍子抜けするほど簡単なので、ズボラー菜園ser にピッタリです。
少し気をつける点として、真夏の直射日光に弱い気がします。そんな日は、他の鉢の木陰に入れてあげると元気になりました。
葉色は、夏場は紫色が薄いです。昼夜の寒暖差で紫色が鮮やかになるそうです。
小さな苗で始めた今年は秋からの収穫になりましたが、本来は6月下~11月中旬と収穫期が長く、コスパのいい野菜です!
私は放置でしたが、丈が20cm程になったら下から3節を遺して主茎を摘芯すると、脇芽がたくさん出て収量が増えるそうです。
増やし方
コスパのよい野菜は、何とかこのまま来年も続けたいものです。ですが、
金時草は日本では花が咲きません。種で増やせないので、挿し芽で増やします。
11月中旬~12月になると寒さで枯れてくるので、その前に地上部をカットします。
元株は、地上部が枯れますが、地下部が冬越しして、来年も食べられます。
カットした茎は余分な葉を除き、挿し芽苗として冬越しさせます。
10/29追記。2回目の収穫は挿し芽を予定して、茎ごと切りました。
まだ寒くないので外に置いておき、1ヶ月後にみたら発根していました(2枚目)。もう少し寒くなったら、ペットボトルに苗と水を入れて屋内に移そうと思います。
今回の収穫では、葉の所々に穴があいていました。よく見ると何かの幼虫がでてきました。グロテスクにみえますが、丸まるとで1cmほどのかわいい幼虫です。
残った葉茎は乾燥させます。乾燥した葉茎はお茶として使えますし、乾燥葉は味噌汁の具になるそうです。これらも試してみたいなぁ。
まとめ
いかがでしょうか?
好奇心から買った金時草の苗は、想像以上に簡単に栽培できて、私のようなズボラー菜園ser にピッタリの野菜でした。
栄養価が高い上に、茹で汁でピンクゼリーが出来て、2度楽しめる上に、
苗を入手したら挿し芽で増やせる、抜群にコスパのよい野菜です。
来年は挿し芽で収量を増やせそうだと、密かにほくそ笑んでいます。
野菜として買えば、1パック3~400円するので結構お高いです。この機会にみなさんも是非お試しください!