先日、超軽量アルコールストーブを作りました。
重さたったの10gな上に、主人が飲んだチューハイのアルミ缶で作ってコストゼロなところはまさにくず活!(よしまる造語)、素晴らしい!
ところが、アルコールストーブの燃料は、一般的に 燃料用アルコール が紹介されています。でもそれってわざわざ買わなきゃいけないの?と思ってしまいます。
似たような名前で家にあるのは、消毒用エタノール や 無水エタノール なんだけど、代用できないかな?
実はそこらへん、要注意なんです。
名前が少し違うだけで使い方が全然違うのです。
使い方を誤るととても危険です。今回はその使い分けについてお話します。
エタノール、メタノール、アルコールの違いって?
燃料用だとアルコール、消毒用だとエタノール。枕詞が違うとアルコールだったりエタノールだったりしますが、なにがどう違うんだっけ?
まず、エタノールとメタノールはどちらもアルコールの一種です。違いはこんな感じ。
・エタノール: さとうきびやじゃがいもを発酵させて作る。主に消毒用。
・メタノール: 天然ガスや石炭で作る。ランプなど燃料用。
そして要注意なのが、メタノールは有害 ってことです。
エタノールの成分はお酒と同じですが、メタノール原液は劇物指定されていて、多量に摂取すると吐き気やめまい、こん睡や発作などの意識障害、果ては失明や命を落とす危険もあります。一文字違うだけでこんなに違うなんて、ひぇ~💦
じゃぁ燃料用アルコールってどっちなの?というと、エタノールにメタノールを混合したものですが、主成分はメタノールなんです!
最近はコロナの影響で、消毒用エタノールが品切れになることもしばしば。あれっ?隣に燃料用アルコールがある。これで良さそう!と安易に考えて買ってしまうと劇物を体に摂取することになります。
だから、消毒など体につけるなら絶対にエタノールにしましょう!
エタノールの使い分けは?
ちなみに市販で手に入るエタノールは大体2種類、無水か消毒用です。稀に両者の中間のエタノールも売られています。
・無水エタノール: 濃度99%以上
・エタノール: 濃度95%
・消毒用エタノール: 濃度80%前後
価格は、濃度が低い消毒用が一番安くて、無水は消毒用の倍くらいします。
どうして濃度が低い方が消毒用かというと、無水エタノールは揮発性が高いので、傷口につけた途端、殺菌する間もなく蒸発しちゃうからです。
だから、無水エタノールを買って、精製水で薄めて消毒用に使うことは可能です。
消毒用途の場合、エタノール割合を60~90%にする必要があるので、例えば
無水エタノール:精製水=4:1
で薄めると分かりやすいです。無水エタノール500mlに精製水125mlとかね。
エタノールは燃料用に使える?
話を燃料に戻しましょう。
アルコールストーブの燃料は、基本燃える液体なら何でも構いません。
何ならサラダ油でも用は足ります。アルコールの方が引火性が高くて煤が少ないから燃料に向いているというだけです。
よしまる家では、家族の誕生日に灯す蝋燭の1つにサラダ油のランプを置くのが恒例です。小皿に六角ナットを置き、ティッシュで作ったこよりを挟んでサラダ油をかけます。これで非常用ランプのできあがり。有事にはこういう方法で灯りや湯沸ができるのだと体で覚えておこうという目論見です。煤はでるけど、それも楽しんでいます。
あれれ、また脱線しちゃったよ💦
エタノールが消毒用にも燃料用にも使えるのだから、わざわざ体に悪い燃料用アルコールなんて買う必要ないでしょ! と思うかもしれませんね。エタノールは引火性が高い反面、メタノールよりも煤が出ます。それにメタノールは安価なので、大量に使うなら、燃料用アルコールの方がコスパがいいのです。
ということで結論:
ソロキャンパーが持ち運ぶ燃料はエタノールがおすすめです。ケガをした時の消毒にも使えて一石二鳥です。安価な消毒用エタノールでも事足ります。難を言えば燃焼後に水が残ることくらいでしょうか。
いずれも引火しないよう対策はした上でね。正しく使い分けて楽しみましょう!