生きるために必要なお金は変わっていく。毎年修正しよう。

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お金に関する不安や心配には、つきつめていくと共通の根源が見えてきます。

 

なので、お金の不安や心配をなくすためには、根源である「死ぬまで無事に生活できる」ために必要なお金を、一日も早く確保することが大事になってきます。

 

では、「死ぬまで無事に生活できるために必要なお金」っていくらかというと、人それぞれのライフスタイルによってかなり差がでてきます。

 

ですのでまずは、自分にとってはいくら必要か、を計算して掴んでおく必要があります。

 

「必要なお金」と言っても、単純に割り出せるわけではありません。嫌らしい話、自分の寿命を想定して、あと何年生きるか、それまでにいくら必要になるかを、じっくり考えて割り出す必要があります。

 

例えば、医療費。

今のあなたは、通院など年に数回かもしれず、医療費も社会保険でかなり負担が少なくて済んでいるかもしれません。ですが、リタイア後の負担は相当になります。65才以上の平均医療費は、月6万円とも言われています。

 

こうした生活費の項目を、一つ一つ吟味して、生涯の必要なお金を考えていく必要があります。そうして計算した必要な額を見て、あなたは途方に暮れてしまうかもしれません。

 

必要なお金は、年々減っていく

ですが、事態はそれほど深刻ではありません。

必要なお金は、年を重ねるほどに減っていくからです。

 

先ほどの記事で、月20万円生活に必要なAさん(独身、30才、手取り月収20万円)のケースを紹介しました。


この先100才まで独身で生きるとした場合、生涯必要なお金はざっと2億円、一方、生涯収入はざっと1億2400万円 。あと7600万円不足 という計算でした。

 

これだけのお金を貯めるまで、安寧な日はやってこないのか?

というと、そうではありません。

 

Aさんが計算した時点は、30才です。

1年後の31才のAさんがもう一度計算し直すと、どうなるでしょうか?

 

Aさんは1年間生きたのですから、生きていく年月は、70年→69年に減ります。既に生きた1年分に相当する、240万円は、もう貯める必要がないのです。

 

Aさんが10年後の40才になったらどうでしょうか?

生きていく年月は、70年→60年に減ります。既に生きた10年分に相当する、2400万円は、もう貯める必要ありません。単純計算ですが、2億円必要だったお金は、あと1億7,600万円でよくなります。

 

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このように、あなたが確保しなければいけないお金は、あなたが長く生きるほど(奇しくも寿命が減るほど)、少なくなっていきます。

 

がんばりによって、必要なお金はさらに減っていく

 

少し希望が持てましたか?

さらにここから、あなたの頑張り次第で、必要なお金はさらに減っていきます。

 

御自身が想定した毎月の生活費より少ないお金で生活できれば、どうなるでしょうか?

 

先ほどのAさんの例:

月20万円で生活していたAさんですが、ライフスタイルを見直した結果、月10万円で生活できるようになったとします。すると、毎月10万円の貯金が可能になります。

 

1年後の31才のAさんがもう一度計算し直すと、どうなるでしょうか?

Aさんが生きた1年間分の240万円は、もう貯める必要がないだけでなく、Aさんには既に生涯に必要な額のうち、120万円が確保されています。

 

Aさんが10年後の40才になったらどうでしょうか?

既に生きた10年分の、2400万円は貯める必要ありません。そればかりか、既に1200万円の貯金ができているため、2億円必要だったお金は、あと1億6,400万円にぐんと減ります。

 

ゴールが近づいてきましたね。

 

毎年の120万円の貯金を、毎年投資に充てていくとどうなるでしょうか?

 

年利3%で複利で運用すると、10年後には、

1,200万円の貯えが、1,550万円に増えます。

さらにゴールが近づきます!

 

生きるために必要なお金は、毎年修正しよう

このように、生きていくだけで、必要なお金は減っていきます。

さらに、あなたのがんばりによっては、大きく減らしてゆけます。

 

なんだか借金を返済するような負担を感じてしまうかもしれませんが、「生きる」というのはドライに考えれば、本来そういうものだと思います。それを見て見ぬふりをしても、何も変わりません。

 

1年に一回でいいので、あといくら位必要かを計算しましょう。

そうすることで、お金をかけない生き方にポジティブに取り組めるようになれると思います。

 

またこの計算によって、今の「保険」内容を見直して最適化でき、さらに無駄なお金を減らす一助になるはずです。

 

5年スパンだと忘れてしまうため、私は1年に1回程度の見直しをおすすめします。