私たちの多くが、お金について不安を抱えています。
10 年後には、3人に一人が今の職を失うといわれています。
ですのでこんな時代だからこそ、お金をかけない生活ができるかが、これから生き残れるかのカギだと言っても過言ではありません。
ですが、私たちの多くは、
「お金が心配」= 「お金を増やす」=「お金をもっと稼ぐ」
という先入観を持っています。
お金の心配があるなら「もっと稼げる職に転職する」、「副業をする」といったお金の増やし方で、増やす方がいいのでは? と思ってしまいがちです。
ここでよく考えてください。
お金に心配を抱える人は「お金を増やしたい」のであって、それがかならずしも「お金をもっと稼ぐ」ことになるのでしょうか?
お金を増やす=お金をもっと稼ぐ、ではない
ここに大きな勘違いがあります。
「お金を増やす手段」=「お金をもっと稼ぐ」だけではありません。
お金を増やすための原資は、③です。
③は、①収入 から ②支出 を差し引いた残りです。これが増えない限りお金は増えません。ですのでお金を増やしたければ、方法は3つしかありません。
A. 収入を増やす
B. 支出を減らして残るお金を増やす
C. 残ったお金を投資して増やす
おわかりのとおり、転職や副業は、「A. 収入を増やす」手段ですね。
これらそれぞれに対して、最良の策を講じていけば、私たち一人一人が人生で貯められる最大の額に近づくことができます。
ではどこから手をつけたらいいかですが、ほとんどの人にとって、「A. 収入を増やす」は最後の手段となります。
転職や副業が最後の手段なのはなぜか?
答えは簡単です。
3つの手段のうちで、最もお金を貯めづらい方法だからです。
※副業をしない方がいいと言っているのではありません。
これにはいくつかの理由があります。
パーソル総合研究所の副業調査結果を踏まえて説明します。
参考:PR TIMES『パーソル総合研究所、副業実態・意識調査結果【個人編】を公表 加速する副業。正社員の 10.9%が副業実施中、1年以内の開始 41.3%』
理由① 副業すること自体が難しい
調査では、4割の社員が副業意欲をもっていながら、実際には1割しか副業できていません。本業に相当な時間をかけて疲労困憊し、その上副業となると、よほどの覚悟と根気が必要ですので、そこに大きなハードルがあると思います。
それに、7割の企業は副業を禁止しているので、無理なケースもあります。
現状のライフサイクルから一歩抜け出す勇気がないというケースもあります。
ですので、多くの人がお金の心配を抱えていながら、実際には難しいんです。
なので、多くの人がお金の心配を抱えていながら、実際には難しいんです。
理由② 副業に時間をかけられない=稼げない
副業をしている人は、週間平均10.32時間を副業に費やしています。
・平日だけの場合は、1日2時間強
・週末だけの場合は、1日5時間強
本業を抱えながらとなると、現実的にはこの程度しか副業にかけられないということではないでしょうか。
一般的に、本業に費やす労働時間は、平均で月200時間程度です。
参考)労働時間の根本的な考え方|定義や労働時間の平均まで|労働問題弁護士ナビ
これだけの時間働いて、平均で月30万円の収入を得ています。手取りは更に少なく、23.3万円位になります。
参考)キャリアピックス :日本全体の年収中央値は360万円!?平均年収との違いを徹底解説
つまり、時給1,166円で働いていることになります。
同じ時給で、週10.32時間副業をすると考えると、副収入は 5万円 程度です。
先ほどの調査でも、副業の平均月収は6.82万円と、遠からずの結果でした。
本業の4分の1程度しか稼げません。
このように副業は、時間的な制約、体力的な制約、によって、副業自体を本業にするほどのエネルギーをかけないと、本業同様の収入は見込みづらいといえます。
これでは残業を増やすことと、何が違うのでしょうか。
また副業によって 健康を害すケースも多々挙がっています。副業をして健康を害してしまっては、元も子もありません。
理由③ 仕事を作っていく必要がある
どこかの会社に所属していれば、そこには与えられた仕事があり、わからなければ相談できる同僚がいます。
ですが、副業の多くはパーソナルで行われるケースが多く、その人にとっては未踏の分野なだけでなく、様々な課題を自分で乗り越えていく必要があります。
転職の場合は、どこかに所属してはいますが、新しい職場の仕事のやり方、風土を理解していかなければなりません。
そういう意味でも、与えられた仕事に慣れた人にとっては、非常にハードルが高いです。
理由④ 収入のほとんどが支出で消えていく
副業で多くの収入が望めない一方で、収入の殆どが支出で消えています。
世の中の平均貯蓄額は、月収の1割 といわれます。調べてみると、これはどの世代にも同じ結果です。
つまり、折角収入を得ても、その9割は、使ってなくなります。
先ほどの本業の平均収入、月23万円の手取りの場合、毎月 20万7千円 が消えてしまい、手元に残るのはたったの 2.3万円 です。
副業で5万円稼ぐより、消えてしまう20万円を10万円にするほうが、よほど効率的にお金を貯められるんです。
だから、はじめに手をつけるべきは、
「B. 支出を減らして残るお金を増やす」です。
取り組む順番は?
先ほども言いましたが、お金を増やす方法は3つです。
A. 収入を増やす
B. 支出を減らして残るお金を増やす
C. 残ったお金を投資して増やす
これまでの説明をまとめると、これを取り組む順番は、
B. 支出を減らして残るお金を増やす
C. 残ったお金を投資して増やす
A. 収入を増やす
となります。
現状がこの状態です。
これを、まずは支出を減らして残るお金を増やしましょう。
次にそのお金を元手として、投資で増やしていくことができます。
お金をかけない生活は可能か?
今でもギリギリの生活をしているのに、これ以上どうやって支出をなくせばいいのか、と途方に暮れるかもしれません。
でも、大丈夫です。全然可能です!
あなたが思っている以上に、支出のムダがたくさんあるからです。
無意識に垂れ流しているお金に目を向けて、そこに栓をすればいい。それだけです。
これはほんの一例です。
私は4人家族で凡そ月10万円で生活していますが、衣食住の質は周りと全くかわりませんし、むしろ平均以上の暮らしをしているのではないかと思っています。
ですが、はじめからこうした生活ができたわけではありません。支出を細かく見直して、いろんな人から知恵をもらいながら、試行錯誤しながら、かけるべきところと、そうでないところのメリハリがついたことで実現していると思っています。それにまだまだ改善の余地があると感じています。
時には煩悩に負けてしまうことだってあります。
でもトータルでは一般平均よりはるかに支出を抑えた生活ができるようになりました。
このブログではこうしたノウハウについて、どんどんご紹介していきます。